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データ通信“使い放題”格安SIMはどこがおすすめ?初心者向け解説

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ギガの海をどう泳ぐか。2025年10月現在、格安SIMの「使い放題」は一本の舟ではありません。高速が無制限の“外洋航路”から、速度を絞って遠くまで届く“省エネ巡航”、特定アプリだけ波を立てない“専用レーン”、必要な時だけ全開にする“ブースト”まで、航路は四つに枝分かれしています。本記事は、最新の市場実態に基づく唯一の事実(Single Source of Truth)にもとづき、あなたの生活パターンにフィットする最短航路を、比喩と数値でわかりやすく案内します。

目次

まず全体像:格安SIMの使い放題は「4つの航路」に分かれる

使い放題といっても中身はさまざま。2025年の格安SIM市場では、次の4つに整理できます。

  • ① 真の高速無制限:楽天モバイル。自社回線のMNOとして、高速・容量ともに上限なし。
  • ② 低速無制限(速度上限つき):mineo、ロケットモバイル、エキサイトモバイルなど。最大1.5Mbps〜200kbpsでデータ量は無制限。
  • ③ カウントフリー(特定アプリ無制限):BIGLOBEモバイルのエンタメフリー、LINEMOのLINEギガフリー、LinksMateやNUROモバイルの対象アプリ無制限。
  • ④ 従量課金型の無制限トッピング:povo2.0。0円から必要なときだけ「24時間使い放題」などを購入。

価格は「条件つき無制限」が最安帯(500円前後)を形成し、真の高速無制限は月3,278円(楽天)と、大手キャリアの無制限(約7,000円)に対して半額以下の水準が確認されています。では各航路を、長所・短所・使いどころまで深掘りします。

① 真の高速無制限:楽天モバイルは

料金と特徴:20GBを越えたら、あとはずっと無制限

楽天モバイル「Rakuten最強プラン」は段階制。3GB以下1,078円/20GB以下2,178円/20GB超は3,278円で無制限。楽天回線エリア内なら5Gも含め高速通信を容量上限なしで使えます。初期費用(契約手数料・SIM発行料・解約金)はすべて無料。加えて新規で最大14,000ポイント還元のキャンペーンが実施されています。

制限運用も寛容で、常識的な利用範囲における速度制限はなし。スマホ用途に限らず、固定回線代替としての活用もしやすい立て付けです。5Gエリアでは固定回線同等の速度が期待でき、月3,278円の価格は固定回線と比べても競争力があります。

通信品質と注意点:プラチナバンド整備で改善中、ただし地域差

楽天回線エリア内の実測は平均下り106.2Mbpsと高水準。一方で、屋内・地下などでは不安定さの報告も。2024年6月開始のプラチナバンド整備により屋内電波は改善傾向ですが、東京駅・新宿駅周辺の地下などは引き続き時間を要する状況です。加えてパートナー回線(au)エリアでは月5GBの上限や、回線切り替えによる不安定さが課題。利用予定エリアの事前確認は必須です。

② 低速無制限:速度をコントロールして「永く走る」

mineo「パケット放題Plus」:1.5Mbpsで“日常は十分、混雑は要注意”

mineoのパケット放題Plus(+385円)最大1.5Mbpsデータ無制限。YouTube標準画質やSNS、Web閲覧などは実用的。ただし平日昼(12–13時)は最大32kbpsまで低下する事例が確認されています。時間帯での品質変動が大きい点は理解が必要です。

  • 料金設計:10GB以上のコースと組み合わせるとオプション料金が無料。たとえば20GBコース(月2,178円)なら、20GBの高速+1.5Mbps無制限が同時に使える構成に。
  • 夜間フリー23–7時の通信はカウント対象外の制度も併用可。
  • 制限規約3日で10GB超で速度制限。短期間での大容量用途や固定回線代替には不向き。

ロケットモバイル「神プラン」:月490円、200kbpsで“最低限を確実に”

月490円・最大200kbps無制限初速バーストで体感改善。メールやメッセージ、軽量サイト中心なら実用的で、年間5,880円という圧倒的低コスト。法人向けではIoT用途での評価も高く、予測しづらい通信を定額で安定運用できます。

エキサイトモバイル(低速専用):“低速だけ契約”で徹底節約

月495円・最大200kbpsで無制限。低速のみでの契約が可能な設計は、徹底した節約派にフィット。動画や大容量ダウンロードには不向きですが、軽い連絡主体のスマホ運用には現実解です。

③ カウントフリー/エンタメフリー:アプリ専用レーンで「どこまでも」

BIGLOBEモバイル「エンタメフリー」:YouTubeほか21サービスが使い放題

音声通話SIM+308円、データSIM+1,078円21種の対象サービスが通信量カウント外。動画(YouTube、ABEMA、U-NEXT、YouTube Kids)、音楽・ラジオ(YouTube Music、Apple Music、Spotify、AWA、Amazon Music、radiko、LINE Music、らじる★らじる、dヒッツ、楽天ミュージック)、電子書籍(dマガジン、dブック、楽天マガジン、楽天Kobo)、そのほか(Facebook Messenger、au PAY マーケット)に対応します。

  • 技術的な注意公式アプリ以外VPN/プロキシ経由複数端末同時利用iCloud Private Relayは対象外。動画・音楽の再生以外の操作(検索、画像・広告の表示、SNS投稿など)は通常カウント
  • 混雑時間帯に強い:対象サービスは朝夕や昼の混雑時でも速度制限を受けないのが大きな利点。
  • お得な特典:音声通話SIMの初回申込みで最大2ヶ月無料(サービス開始月を1ヶ月目とし2ヶ月目末まで)。
  • 経済効果の例:YouTube高画質を月100時間=約30GB視聴してもノーカウント

LINEMO「LINEギガフリー」:トーク・音声・ビデオ通話がノーカウント

基本料金内でLINEの通信を使い放題。プランはベストプラン(3GB/990円)ベストプランV(20GB/2,970円)。LINE中心のユーザーには実容量が大きく伸びます。なお、3GB超過時は2,090円へ料金が上がる点は要管理です。

LinksMate「カウントフリーオプション」:月550円で100以上のゲーム・SNSに対応

月550円100種類以上のゲーム/コンテンツ/SNSがカウントフリー。特にゲームの通信量を抑えたい人に合理的です。

NUROモバイル「バリューデータフリー」:4大SNS(LINE/Twitter/Instagram/TikTok)が無料

NEOプラン契約者向けに、4つのSNSをノーカウントで提供。SNSヘビー層にフィットする設計です。

④ 従量課金の無制限トッピング:povo2.0は「必要な日にだけフルスロットル」

0円からの柔軟設計:24時間330円、週単位はセット割も

基本料金0円で、必要な時にデータ使い放題(24時間/330円)などを購入。7日間使い放題×12回分セット=9,834円も用意。利用パターンに合わせて月額が自在に変わります。

  • コストの目安:毎日「24時間使い放題」を買うと約10,230円/月で割高。一方、週末のみなら約1,320円/月で運用可能。
  • 品質:au回線を直接利用し、混雑時間帯でも安定。重要日だけ無制限を投じる「ピンポイント高品質」が実現します。

価格とコスパの現実解:数値で見る「賢い落としどころ」

  • 真の無制限の最安解:楽天モバイル3,278円。大手の無制限(約7,000円)に比べ半額以下
  • とにかく安く“無制限”:ロケットモバイル490円/200kbps、エキサイトモバイル495円/200kbps。年間コストは約6,000円でスマホの基本機能を維持。
  • 低速+少量高速の黄金比:mineo 1GB(1,298円)+パケット放題Plus(385円)=1,683円。日常は1.5Mbps、要所は高速という使い分けに好適。
  • 動画・音楽特化の費用対効果:BIGLOBEのエンタメフリー308円でYouTube等がノーカウント。30GB級の視聴も吸収。
  • 中容量の最安級:HISモバイル「データ定額2.0」3GB/770円、10GB/1,100円。同容量の他社(mineo 1,705円、イオンモバイル 1,628円)より500円以上安い
  • 按需無制限:povo2.0は「必要な日だけ無制限」で最大限の節約が可能。

結論として、月額の絶対値ではなく、自分の使い方に対する“総合コスパ”の評価が最重要です。高速が本当に毎日必要か、特定アプリだけ爆伸びさせたいのか、あるいは週末や出張時だけ最大火力があれば良いのか——設計思想を自分の生活に合わせると、最適解は自ずと見えてきます。

通信品質と速度制限の実態:時間帯と「回線の立場」を理解する

MVNOは大手から帯域を借りる構造ゆえ、平日12–13時・18–20時に速度低下が起きやすいのが実情です。mineoの1.5Mbps無制限でも、昼休みは32kbpsまで低下の例があり、深夜〜早朝は規定値を上回ることも。時間帯の波を許容できるかが鍵になります。

  • 楽天モバイル:楽天回線内は高速だが、屋内・地下やパートナー回線との切替で不安定さも。エリア確認は必須。
  • povo2.0(au):キャリア直系の安定品質。無制限トッピング時は大手同等の環境。
  • サブブランド(UQ/ワイモバイル):親回線への優先アクセスで混雑時の落ち込みが軽微。速度制限下でも最大1Mbpsを維持。
  • NUROモバイル:節約モード時は最大1Mbpsで実用性を確保。3ヶ月ごとのGigaプラスで実容量を底上げ。
  • BIGLOBEエンタメフリー対象サービスは混雑時間帯でも非制限。通勤通学の動画・音楽に強い。

業務や配信など「この時間は落とせない」要件がある場合は、サブブランドやMNO、あるいはpovo2.0のスポット無制限が現実的な選択肢です。

利用シーン別・最適解早見ガイド(文章版)

動画をたっぷり、固定回線代替も視野に

楽天モバイル。20GB超で3,278円・無制限。5Gエリアなら固定回線並みの体感も期待。エリア要確認。

安定性最優先で大容量を確保したい

ahamo大盛り110GB/4,950円)。キャリア直系の安定品質で、重要な時間帯の作業にも適性。

通勤通学で動画・音楽を延々流す

BIGLOBEモバイル エンタメフリー対象サービスは混雑帯でも非制限。3GB以上の基本プランと合わせ、対象外アプリ分の余地も確保。

LINE中心で月3GB以内に収めたい

LINEMOLINEギガフリー+3GB/990円。トーク・通話・ビデオ通話がノーカウントで実容量が伸びる。3GBを越えると2,090円になる点は注意。

コスト最優先、最低限の通信でOK

ロケットモバイル(490円/200kbps)またはエキサイトモバイル(495円/200kbps)。メールや軽量Web中心なら十分。年間約6,000円運用も視野。

テレワークや出先で「ここぞの一日」だけ高速無制限

povo2.024時間使い放題(330円)。普段は0円運用、重要日だけ最大火力で柔軟&節約

家族で賢く分け合いたい

mineo家族割(複数契約で1回線あたり55円引き、3回線目以降は165円引き)+パケットシェアでムダを最小化。夜間フリーと併用で使い勝手が上がる。

海外出張や旅行が多い

ahamo海外ローミング(91の国・地域で30GBまで追加料金なし)は独自の強み。国内外でシームレスに使いたい人向け。

IoTや監視など法人用途でコストと安定を両立

ロケットモバイル(法人)。従量課金がなく、予測しづらい通信量でもコスト管理が容易。3,000社以上の採用実績あり。

結論:最安ではなく「あなたの使い方 × サービス設計」の合致点を掴む

2025年の格安SIM市場は、無制限の定義が多層化しました。楽天モバイルの真の無制限、mineoやロケット・エキサイトの低速無制限、BIGLOBEやLINEMO、LinksMate、NUROのカウントフリー、そしてpovo2.0のスポット無制限。価格帯も機能も幅広く、もはや「一番安い」がベストとは限りません。

鍵は、自分の時間帯・使うアプリ・必要な速度を見える化し、それにピタリとはまる設計を選ぶこと。昼の混雑で使うならサブブランド系やMNO/対象アプリを使い倒すならエンタメフリー/週末型ならpovo2.0、と使い方の“地図”にサービスを重ね合わせるのが正解です。

これから先は、楽天のプラチナバンド整備の進展、5Gの本格普及、MVNOの差別化戦略の深化が進みます。カウントフリーの対象拡大や付加価値の充実も期待大。定期的なプラン見直しこそ、最大の節約術であり、体験価値を高める最短ルートです。次の一手は、あなたの生活のリズムに合わせて。

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この記事を書いた人

お得で使い勝手の良い格安SIMについて調査、発信をしています。
毎日使う携帯電話だからこそ、1円でも安く、お得に使えるように情報発信を心がけています。

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